北は群馬県・ボートレース桐生から南は長崎県・ボートレース大村まで、日本国内には24のボートレース場があります。
特徴や初開催日をまとめた、ボートレース場一覧です。
詳細については各レース場の記事でまとめています!
ボートレース場一覧(全24場)
ボートレース大村
ボートレース大村(おおむら)は、最南端に位置するボートレース発祥の地として有名なボートレース場です。
穏やかな水面と不安定な風の影響から、インコースの勝率が一番高く「イン日本一」と言われています。
2018年9月以降、LED照明を用いて「発祥地ナイター」という名称でナイターレースを開催しています。
ボートレース津
ボートレース津(つ)は、日本で初めて認可を受けたボートレース場です。
岩田川の河口にて第1回が開催され、1969年に現在の地に移転しました。
風の影響を強く受けるレース場で夏場には伊勢湾からの追い風、冬場には「鈴鹿おろし」と呼ばれる強い向かい風が吹きます。
基本的には1コースが強いとされていますが、強い向かい風が吹くと荒れるのが特徴です。
ボートレースびわこ
ボートレースびわこは、競争水面が琵琶湖に面するボートレース場です。
スタンドからは琵琶湖のほぼ全体を眺望でき、近年では眺望の良さから周囲に高層マンションが立ち並んでいます。
周囲の環境の変化から風の影響はそれほど受けなくなりましたが、春には雪解け水が流れ込み水位が高くなり、うねりが発生するのが特徴です。
ボートレース尼崎
ボートレース尼崎(あまがさき)は、湿地帯であった場所を掘削して造られたボートレース場です。
「センタープール」という別の呼び名もあり、最寄り駅は「尼崎センタープール前駅」でレース開催日には専用歩道橋を利用してレース場まで行くことができます。
夏には「甲子園の浜風」冬には「六甲おろし」と呼ばれる向かい風が吹き、レース展開に影響することがあります。
ボートレースまるがめ
ボートレースまるがめは、瀬戸内海に面し、丸亀港のすぐそばに位置するボートレース場です。
潮位差が最大で2mほどあり、満潮に向かうタイミングや冬に強い向かい風が吹くとレースに影響を与えることがあります。
ボートレース芦屋
ボートレース芦屋(あしや)は、レンコン畑の湿地帯を掘削して造られたボートレース場です。
群生した葦(あし)が天然消波装置の役割を果たし、レーサーにとって走りやすい静水面となっています。
2010年7月に初めてのモーニングレースを開催し、現在もG2以上のレースを除きモーニングレースを開催しています。
ボートレース若松
ボートレース若松(わかまつ)は、洞海湾の奥に位置するボートレース場です。
現在開催されているSG競走の始まりである全日本選手権競走が初開催されたレース場であることから、「ダービー発祥の地」と言われています。
2008年3月以降、通年でナイターレース開催となっています。
ボートレース児島
ボートレース児島(こじま)は、瀬戸内海に面しているボートレース場です。
湾内にあるため通年穏やかな水面で、冬場の追い風を除けば風の影響もほとんど受けません。
メインで実況アナウンサーを務める椛島健一さんが独特なアナウンスで有名で、「瀬戸のDJアナウンサー」という異名を持っています。
ボートレース三国
ボートレース三国(みくに)は、日本海側にある唯一のボートレース場です。
当初は九頭竜川の河口にありましたが、1968年に現在の地に移転しました。
夏場には日本海からの海風、冬場には強い北風と年間を通じて強い追い風が吹くのが特徴です。
以前は1コースが有利の水面とされていましたが、2001年に1マークの位置が変更されてからは他コースからの決まり手も発生するようになりました。
ボートレース鳴門
ボートレース鳴門(なると)は、鳴門海峡のすぐ近くにある小鳴門海峡の一角にあるボートレース場です。
渦潮の発生する鳴門海峡に面しているもののレース場は防波堤で囲まれているため、それほど大きな流れはありません。
泳ぐ魚が見えるほどキレイな水面と、冬になると強い追い風が吹き抜け抜けるのが特徴です。
ボートレースとこなめ
ボートレース常滑とこなめは、伊勢湾の近くに位置するボートレース場です。
以前は伊勢湾が前に広がっていましたが、現在は埋め立てられており一部だけが伊勢湾に面しています。
通年で強い西風が吹くため水面の西側には防風ネットが設置されていますが、風が吹き抜けレースにも影響を与えます。
ボートレース浜名湖
ボートレース浜名湖(はまなこ)は、浜名湖の南岸に位置するボートレース場です。
競走水面は日本にあるボートレース場の中では最も広く、水質は海水と淡水が混ざった汽水でレーサーの間でも乗りやすい水面と言われています。
ボートレースからつ
ボートレースからつは、鏡山のふもとにある人工池を利用したボートレース場です。
周囲は防風林で囲まれているものの通年で追い風が吹き、冬の玄界灘からの強い追い風が吹いた場合には安定板を使用してレースを行うこともあります。
ボートレース徳山
ボートレース徳山(とくやま)は、瀬戸内海に面し、笠戸湾の奥まった場所に位置するボートレース場です。
西側には太華山があり冬に吹く向かい風を遮ってくれる一方、夏には笠戸湾からの海風が吹きレースに影響を与えることがあります。
潮位差が大潮で3m以上になることがあり、満潮時にはうねりが出て走りにくくなることも。
ボートレース福岡
ボートレース福岡(ふくおか)は、福岡市の中心繁華街・天神から徒歩10分程の都市型ボートレース場です。
レース場からは福岡港のポートタワーがすぐそばに見えるほか、福岡高速環状線や福岡Paypayドームが望めます。
1マーク部分のみが那珂川の河口部に突き出す特異な造りになっており、満潮時にはうねりが発生することから難水面だと言われています。
ボートレース平和島
ボートレース平和島(へいわじま)は、最も都心から近いボートレース場です。
東京都内にあるレース場は平和島・江戸川・多摩川の3つですが、都内では平和島が最も高い売上を記録しています。
平和島と大森の間の運河を利用している海水水面で、潮の満ち引きはあるものの波の影響はほとんど受けず、穏やかです。
周辺には高層マンションが多く競争水面が風の通り道となっているため、風向きがレースに大きな影響を与えます。
ボートレース多摩川
ボートレース多摩川(たまがわ)は、多摩川河原の砂利採取場を再利用したボートレース場です。
周囲は植樹で囲われて風の影響をほとんど受けないことから、日本一の静水面と言われています。
関東の中では水面も一番広く、レーサーの間でも走りやすいとされているレース場の一つです。
ボートレース戸田
ボートレース戸田(とだ)は、埼玉県営の都市公園・戸田公園内のボート競技コースである戸田漕艇場にあります。
1964年の東京オリンピックではボート競技の会場として使用され、オリンピック前後は開催が休止されていました。
レース場の特徴としては競争水面が他のレース場と比べて最も狭く、ターンマーク旋回時には艇が密集します。
有利と言われる1コースでもスタートが遅れると外側の艇に包まれてしまい勝利が難しく、4コースをはじめとするアウトコースが活躍することも。
ボートレース下関
ボートレース下関(しものせき)は関門海峡の近くに位置するボートレース場です。
2017年4月以降、通年でナイター開催となりました。
ナイターレースに移行したタイミングで防潮壁や消波装置を設置してほぼ静水面となり、LED照明を用いることで競争水面が非常に明るいのが特徴です。
ボートレース宮島
ボートレース宮島(みやじま)は、厳島へと渡るフェリー乗り場のすぐそばにあるボートレース場です。
世界遺産である厳島神社を望むことができ、宮島観光とセットで訪れることもできます。
潮の干満差が大きく、干潮時には防波堤が防風壁の役割を果たして穏やかで走りやすい水面なのに対し、満潮時にはうねりが発生してボートが操作しずらくなるのが特徴です。
ボートレース江戸川
ボートレース江戸川(えどがわ)は、24あるレース場の中で唯一河川を使用したレース場です。
年間を通して風が強いことに加え、東京湾に近いため干満の影響を受け、潮の流れ(上げ潮・下げ潮)があります。
常に変化する江戸川の水面が苦手という選手が多い一方で、変化する水面に柔軟に対応して乗りこなす「江戸川巧者」と呼ばれる選手も存在します。
ボートレース蒲郡
ボートレース蒲郡(がまごおり)は、1マークの対岸側が大きく膨らんでおりコース幅が最も広い(156.7m)レース場です。
海の近くに位置していますが湾の内側にあるため風の影響はほとんど受けず、穏やかな水面で走りやすいとされています。
2006年には全てのレースがナイター開催となりました。
ボートレース住之江
ボートレース住之江(すみのえ)は、住之江公園・大阪護国神社の西隣に位置するボートレース場です。
埋立地を堀削して造られており、コンクリート護岸に囲まれた長方形の水面をしています。
年末に開催されるグランプリシリーズを何度も開催、24のレース場の中で唯一全てのSGシリーズ開催の実績があることもあり、「ボートレースのメッカ」「ボートレースの聖地」と呼ばれることもあります。
ボートレース桐生
ボートレース桐生(きりゅう)は、24のレース場の中で最北端に位置します。
阿佐美沼の一角を利用した淡水水面で、標高は128mと全国のボートレース場でトップ。
気圧が低いためモーターパワーが落ちやすいと言われており、他のレース場と比べてアウトコースの活躍が多いのが特徴です。
冬から春にかけては「赤城おろし」という強い追い風が吹き水面が波立つため、レースに大きな影響を与えます。
初めてナイターレースを取り入れたのが、ボートレース桐生です。
ボートレース場の初開催日
各ボートレース場の各開催日は、以下の表の通りです。
レース場 | 旧名称 | 初開催日 |
---|---|---|
ボートレース大村 | 大村競艇場 | 昭和27年4月6日 |
ボートレース津 | 津競艇場 | 昭和27年7月4日 |
ボートレースびわこ | 琵琶湖競艇場 | 昭和27年7月18日 |
ボートレース尼崎 | 尼崎競艇場 | 昭和27年9月14日 |
ボートレースまるがめ | 丸亀競艇場 | 昭和27年10月31日 |
ボートレース芦屋 | 芦屋競艇場 | 昭和27年11月7日 |
ボートレース若松 | 若松競艇場 | 昭和27年11月11日 |
ボートレース児島 | 児島競艇場 | 昭和27年11月22日 |
ボートレース三国 | 三国競艇場 | 昭和28年4月14日 |
ボートレース鳴門 | 鳴門競艇場 | 昭和28年4月24日 |
ボートレースとこなめ | 常滑競艇場 | 昭和28年7月10日 |
ボートレース浜名湖 | 浜名湖競艇場 | 昭和28年8月7日 |
ボートレースからつ | 唐津競艇場 | 昭和28年8月7日 |
ボートレース徳山 | 徳山競艇場 | 昭和28年8月28日 |
ボートレース福岡 | 福岡競艇場 | 昭和28年9月26日 |
ボートレース平和島 | 平和島競艇場(大森競艇場) | 昭和29年6月5日 |
ボートレース多摩川 | 多摩川競艇場(府中競艇場) | 昭和29年6月9日 |
ボートレース戸田 | 戸田競艇場 | 昭和29年10月14日 |
ボートレース下関 | 下関競艇場 | 昭和29年10月21日 |
ボートレース宮島 | 宮島競艇場 | 昭和29年11月1日 |
ボートレース江戸川 | 江戸川競艇場 | 昭和30年8月12日 |
ボートレース蒲郡 | 蒲郡競艇場 | 昭和30年8月13日 |
ボートレース住之江 | 住之江競艇場 | 昭和31年6月19日 |
ボートレース桐生 | 桐生競艇場 | 昭和31年11月8日 |
その他のボートレース場
現在日本国内に24カ所のボートレース場がありますが、過去は最大で25カ所にボートレース場が存在しました。
昭和39年3月に廃止となった、半田競艇場(愛知県半田市)です。
伊勢湾台風の影響で復旧不可能な被害を受けたこと、隣接する常滑市に常滑競艇場(ボートレースとこなめ)があり半田競艇場を廃止しても影響が出ないと判断され正式に廃止されました。
住之江競艇場(ボートレース住之江)も、昭和31年4月までは狭山競艇場(大阪府南河内郡狭山町:現在の大阪狭山市)でレースを行っていました。
狭山競艇場は閉園していたさやま遊園施設を再利用して造られたボートレース場でしたが、立地条件が悪く売上が不調であったことに加え、昭和30年に夏の干ばつでレースが中止になったことをきっかけに現在のボートレース住之江に移転しています。
また、平和島競艇場(ボートレース平和島)は大森競艇場、多摩川競艇場(ボートレース多摩川)は府中競艇場と呼ばれていました。
まとめ
日本には関東に5カ所・東海に4カ所・近畿に4カ所・四国に2カ所・中国に4カ所・九州に5カ所、合計24のボートレース場があります。
それぞれのレース場に異なった特徴があるのも魅力の一つです。
まだ全てのレース場に足を運ぶことはできていませんが、いつか全レース場制覇をしたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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